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お月さま

午後6時・電車のドアから、民族衣装をまとった女性たちが、ぞろぞろと降りてくる。すれ違うように乗り込むと、香辛料のかおりと、あまい香水のにおいがまざって消えた。上京してすぐに買った、小さな陶器の小物入れを思い出した。橙色のお月さまと、まっしろの星。またもや、プルースト効果に振りまわされる。よくない、よくない、と思いながらも、感傷的になってしまう自分をゆるしたい。

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